2014年9月8日月曜日

じぶん発見プロジェクト「しろにじカーサ」8月度【マイノリティスタディルーム】のご報告

先月の第4土曜日8月23日は、「じぶん発見プロジェクト『しろにじカーサ』【マイノリティスタディルーム】」でした。

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今回は、4名のみなさんが参加してくださいました。

以下、参加されたみなさんの感想です。

【Oさん】生き方のモデルとか具体的な支えがない中で、とにかく手さぐりで必死にならざるを得ない状況が、今回見た動画から浮かんできました。「信じておまかせ」というメッセージを、どこからともなくかなり前からきいているのですが、「誰を? 何を?・・・」という迷いはまだまだ大きいです。心あたりはあるし、もうそろそろ動き出したいと思いました。自分の行動を抑圧している重荷が少し軽くなった感じです。今回のシェアの中で、他の参加者の親兄弟との確執がたくさん出てきたのですが、自分もけっこう確執があり、これから勉強会に参加していく中で、自分の中にある親兄弟との確執を話して、自分で自分をよくしていこうというふうに思いました。
【Nikkoh さん】今回はたいへん重たい内容だったと思います。自分自身と重なるところも多くあり、自分の問題として考えられた気がします。生きづらさを抱える人だけでなく、それと近い人もまた辛さを抱えているのだということを再認識できました。


今回は、きょうだい(障害をもつ人の兄弟姉妹)の例を動画で見てもらいながら、「支えるってなに?」というテーマでディスカッションしました。

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今回の動画は中心人物が一人だけというわけではなく、何人かのきょうだいの当事者と進行役の石田衣良さんを囲んで、番組に寄せられたメールを読んで話し合うといった番外編を見てもらいました。

まず、参加者のみなさんに自己紹介と、最近誰かを支えてあげたことがあったか、もしくは誰かに支えられたことがあったかをお話してもらいました。
そして、動画を見てもらって率直な感想を聴かせてもらいました。

動画の中に登場するきょうだいの当事者の心には、自分の兄弟姉妹である障害者を愛しく思う気持ちや支えてあげたいと思う気持ちと、表面的にどうしても障害者に親の手がかかってしまうことに対して自分はいい子でいなくてはいけないとか親に甘えられないとかというどこか自分を犠牲にし我慢をさせざるを得ないことに、葛藤をしています。
自分の中の甘えたい気持ちを抑えなければならない不条理さと、「支える」立場で有り続けんばければならない葛藤があります。
ほとんどのきょうだいたちは、障害を持つ兄弟姉妹のことを恨んだり憎んだりしていないところが、あまりにもいじらしく感じられます。

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後半は、「支え合う」ことがどんなことだと思うか、支えられることが必要な方たちに対して何ができるか、そして自分自身の生き方に何を「支え」にして生きていこうと思うか、をディスカッションしてもらいました。

結局は、自分自身が何を望んでいるか、どうしたいのか、それには何が必要で何が足りないのか、それをしっかり理解しておかないと、誰に何を支えてもらいたいのかはわからないし、誰の何に対して自分が支える役割ができるのかはわからないよね、ということになりました。
誰かを支える、誰かに支えられるには、自己理解がとても大切。

そして、これはボクの私見ですが、自分の人生に何を「支え」に生きていくのかについて、いちばん必要なのは「自信」ではないだろうか、というお話をしました。

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毎月書いていますが、3月までの「セクシュアリティ勉強会」のときは、事例が極端すぎてなかなか当事者の気持ちになりきれないという意見が多くありましたが、【セルフイメージチェンジルーム】で理論的に、もしくは感覚的に得たものを、応用してもらえるような、この3時間だけでもいろんなシチュエーションに身を置くことで、実際に自己理解相手理解を深めていってもらいたい意図もあります。
人は独りでは生きていけません。
人との関係性のなかで、また自分が存在する社会のなかで生きています。
深く「自己理解」をして、「相手理解」も深め、支えてもらったり支えたり、支え合いながら、自分の人生を全うしていきます。
そして、社会に存在していくのです。
【マイノリティスタディルーム】では、これからも「マイノリティ当事者の事例を参加者の方に活かしてもらえるような気づきをもたらす、そして安心して自分のことを話し、支えあっていけるような「心の居場所」にしていきたいと思います。


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参加してくださったみなさん、ありがとうございました。

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