2014年5月6日火曜日

正しく憎む

日曜日は「マインドスペース夢カフェ」で「コンプレックスを個性に変える」というテーマで講師をさせていただきました。

第20回マインドスペース夢カフェ1
第20回マインドスペース夢カフェ2

コンプレックスはその人のただの特徴であり、短所とは限らないというような内容のものです。

そこで認知療法や認知行動療法で言う「認知の歪み」のハナシをしました。

認知を歪ませるココロのパターンについて10とおりあることを話しました。

①二分割思考(全か無か思考・白黒思考・二分化思考)
②過度の一般化(一般かのしすぎ)
③選択的抽出(心のフィルター・心のサングラス・心の色メガネ)
④マイナス化思考(マイナス思考)
⑤結論の飛躍(心の読みすぎ・先読みの誤り)
⑥拡大解釈(誇大視・拡大視・破局化・破滅化・双眼鏡のトリック)と過小評価(凝縮視)
⑦感情的理由づけ(感情的決めつけ)
⑧命令的思考(すべき思考・せねばならない思考)
⑨レッテル貼り
⑩自己中心的思考(自己関連づけ・個人化)


この詳しい内容については、5月のじぶん発見プロジェクト「しろにじカーサ」【セルフイメージチェンジルーム】で説明するので、よかったら参加してね。

で、この内容はともかく、そういう心のメカニズムがあるとして、そこに引っかかってやられてしまったりネガティヴ思考になぜなってしまうんだろう、なぜこういう心のメカニズムになってしまったんだろう、ということが参加者の方から声がありました。

その話題が、「マインドスペース夢カフェ」のあと、ほかの参加者の方と懇親していたときに、なぜみんな自分にダメ出しをするんだろう、という話に発展しました。

何事もうまくいっている人は何も考える必要はありません。
うまくいってない人、うまくいかなかった人は、自分のダメ出し感に向き合う必要があるよね、ということになりました。

なぜ、うまくいっているひとは、何も考えなくてよくて、うまくいってないひとだけ、自分のダメ出し感に向き合わないといけないんでしょうか。

それは、そのうまくいっていないひとに何らかの痛み苦しみがあるからです。
苦しみ痛みががあることわかっていて、見ないように蓋したり、受け止めようとしないのって、病気だというのがうすうすわかっていて病気を治そうとせずに鎮痛剤打ってやり過ごしているのとおんなじだと思うのです。

もっというと、やりたいことができていないのに、それをやりたくないことにすり替えて、やりたいことだけやってりゃいいって思い込んでいるっていうのは、痛む前に鎮痛剤を予防のように飲んでいるのとおんなじだと思うのです。

鎮痛剤はいつか効かなくなりますよ。
体は麻痺していきますよ。
病気は悪化しますよ。

苦しまなくていい人は健康な人だけ。
と、ボクは思っています。
ボクが」思っているだけですが。

もともとの自分の考え方のパターンと、親の教育社会のルールが違うときに、両方が上手く受け入れられなかったり、深く傷ついたときに、自分へのダメ出しが始まるんじゃないかと思うようになりました。

自分のルールが間違っているわけじゃないのに、親の方針社会のルールと合わないと、はじき出されて、自分へのダメ出しが始まるんですよね。

自分のルールを「間違っている」ことにしないと社会で生きていけないから。

そうだとしたら、自分が「間違っていない」ことを受け入れるために、一旦、社会のルール親の決めつけた教育が自分を苦しめていたことをしっかり恨んだり憎んだりしないと、自分が「間違っていない」ことに気づけないんですね。

親や社会を恨んだり憎んだりするなんてダメだよね、ってさらに自分にダメ出しをすることも止まらなくなっていくわけです。

親や社会に怒りをぶつけろ、と言っているのではなく、そういう思い込まされ方が自分を苦しめていたことをしっかり知って、しっかり落ち込むことが必要だと思うんです。

そうして初めて、こう思い込んじゃったのは仕方がないんだ、自分が悪かったわけじゃないんだと思えるのだと思います。

そうすると、ダメ出ししちゃってた自分が自分で赦せて癒せるようになるんだと。

自分にダメ出しをしなくなると、そういう決めつけをした親やこうなってしまった社会のルールも赦せるようになります。

そうして自己否定満載の自分になっていってたことに気づきます。

自己肯定感を上げるには、本来の自分と違う決めつけをし続けた親苦しいルールを押しつける社会を「正しく憎む」ことが必要なんだよね、って思いました。

正しく憎む」ことをして「正しく挫折する」ことをきちんと出来ている人は、自己肯定感も上がり、一旦憎んだ親や社会も、自分を赦せているから簡単に赦せるんだろうな、って。

自分が「変わっていく」ことは怖いです。
変わる」ということは新しい考え方を始めるのだから、未経験のことをするのは怖いに決まっています。

その恐怖のあまり、「変わらない」ことを選択してしまうんですね。

でも「変わらない」ことはいつまでたっても苦しいままです。
みんな恐怖のあまり苦しみ続けているんです。

苦しい」ことは、経験済みで、ずっと耐えていたことだから怖くないのです。
変わらない」ということは、恐怖に向き合わなくていいから楽なんです。

みなさんは「苦しいままの人生」を続けますか?
気づいて、変わって、「苦しまなくていい人生」を選びますか?

今日の「マインドスペース夢カフェ」は、ボクにいい気づきをくれたと思います。

反省点はあるけれど、いいワークショップになりました。

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