2008年4月19日土曜日

中村 中


 中村中の出現は衝撃的だった。
ボクがはじめて彼女を見たのはフジテレビ系TV番組「僕らの音楽」。おととしの9月に安藤優子のインタビューに答える形の対談で、自らの生きざまを語り、ボクらにまざまざと見せつけた。涙をしながら語る彼女のひと言ひと言が重く重く圧し掛かる。そして岩崎宏美とのデュエットによる「友達の詩」の披露。この歌詞の深みに15歳の時の詩とは思えない表現力と力強い弱さを痛烈に感じた。
 正直、このあといくら彼女を見ても、このときの衝撃には敵わない。
 本名、中村中(ナカムラ アタル)、昭和60年6月28日東京墨田区に生まれる。
 現在22歳のシンガーソングライター。
 幼少より母が歌っていた研ナオコの「泣かせて」をきっかけに歌謡曲に親しみ、歌う事以外にほとんど興味を示さなかった。10代初め、自身の声に違和感を覚えだし、人前で声を出すことを嫌うようになる。そしてピアノを始めた。15歳から作曲を始め、自己表現を歌詞で見せつけ、独特の感性を作り上げた。自分の声と向き合うことに悩むが自分の想いは自分の声で伝えなければならないとキーを試行錯誤し、自ら歌うことを決意し、結果、その声は、ボクらの心を捉えた。
 2006年6月25日、エイベックスのシークレットライブに出演、同年6月28日、21歳の誕生日にシングル「汚れた下着」でデビューする。舞台にも歌姫役としての出演を経て、その年の9月6日に、「友達の詩」を、満を持してリリース。以降の活躍は言うまでもない。オリコンでベストテンに入り、紅白歌合戦にも出場を果たす。

 性同一性障害。ボクは性同一性障害ではないが、恋愛対象にマイノリティを感じるのは同じだ。そこに生まれる軋みやしがらみは似通っている。彼女はそれを売りにすることに嫌悪感を憶えた。しかし、それを隠していては真実の自分を表現できない。彼女はどう見ても女性にしか見えない。ニューハーフにも見えない。彼女の確固たる自我と勇気には脱帽する。
 彼女のオフィシャルサイト「恋愛中毒」でブログをときどき覗いたりする。実は、じっくりアルバムを全曲聴いたとか、彼女のドラマや舞台を見たわけではない。ボクは直接の彼女のインタビューやメッセージがいちばん気になる。歌もきちんと聴いたのは「友達の詩」と「汚れた下着」くらいだ。「友達の詩」以外はそんなに無茶苦茶好きだということはない。ただすごく気になる人物、興味のある人物であることは確かだ。
 ボクは、周りにカミングアウトをしていない。ただ、執拗に隠しているわけではない。“公表していない”だけだ。病気(鬱)のせいもあるが、わざわざパワーのないときに荒波に飛び込む必要がないと思っているだけ。でも、公表すれば、楽になるかもしれないが、生理的に受け入れられない人は出てくるだろうし、接し方が変わっていくと思う。鬱をカミングアウトするだけでもこんなに大変なんだから、ゲイをカミングアウトすることはもっと大変だろう。二重苦だ。ここでだけは正直になろうとしたわけで、多分、ボクが書いている他のブログとは思い入れも違い、大胆さも違うだろう。豆腐で検索すれば、このブログも検索出来てしまうかもしれない。そのデメリットさえ、覚悟の上での行動だ。立ち向かいたいとか、社会と闘いたいとか、自分を認めてもらいたいとか、ハラスメントに問題提起しようとか考えていない。ただ、素顔の自分を吐露したいと思うだけだ。

 彼女の歩いた道を良く見つめて、自分の人生の、生き方の、参考にさせてもらいたい。力をもらいたい。

9 件のコメント:

志保 さんのコメント...

私は、紅白で知った人です。。。
歌もそのとき聴きました。。。
自分を哀れんでなく、毅然と凛として、
美しい人だと思いました。。。

豆腐さんの覚悟というか、強い
思いがみえました。。。
('-'*)アリガト♪

豆腐 さんのコメント...

◆志保たん、おはよう。
そんなことないよ、危ういよ。
彼女の強さには全くかないません。
歌詞の中に「手をつなぐくらいでいい 並んであるくらいでいい それすら危ういから大切なひとは友達くらいがちょうどいい」ってあるでしょ。
泣けてきました。

志保 さんのコメント...

うん。すごくいい歌詞だね。。。
切ないね。。。

志保 さんのコメント...

歌をきいたよ。。。
「汚れた下着」のほう。。。
明るくて、力強い歌だったです。。。
笑顔も可愛いです。。。

豆腐 さんのコメント...

◆志保たん、おはよ。
でも、切なすぎるね。
ボクが勝手に敏感に反応してるかも。
ちょっと「友達の詩」はじめて聞いた時は自制がききませんでした。

志保 さんのコメント...

なんかね、男女の恋愛にも当てはまるきがするよ。。。

豆腐 さんのコメント...

◆志保たん、こんばんは。
そっか、そうだね...
特に中村中さんは女性だからね、ボクのようにホモとちゃうから、むしろ男女の恋愛に感情が近いかもね。

一葉 さんのコメント...

中村中さんの15歳の時の詩なんですね。。。
すごいです。。。
人は、自分自身と向き合い、自分を受け入れるということが大切なんだと気が付かされました。
こうやって、自分と向き合い自分に正直に生きようとしている豆腐さんは、彼女と同じようにとても素敵だと思います。
私も自分自身と向き合い、自分の気持ちに正直に生きて行きたいと大きな力をもらった気分です。
またココで、ありのままの豆腐さんに出会えることを楽しみにしています。

豆腐 さんのコメント...

◆一葉さん、コメントありがとう。
ここにも来てくれて。
そうなんだ。ある意味、このページがいちばんありのままかもしれないです。
ここにコメ書き込むのも勇気要ったでしょう?
みんなの気持ち大事にしながら、正直で向かい合っていたいです。